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「ふぅ............やはり出力を抑えるのは良くない........
ここのシステムを上書きして別の回路を作るか.....。 」
屋敷の地下研究室。
ここにはよくわからない機械や何かのケーブルなどが散乱し、もはや足の踏み場も無いほどに散らかっていた。
「アーカイン、ちょっといいか? 」
勇敢にもその地下研究室に足を踏み入れようとする者がいた。
「何だ? ネフルティス君か。
一体どうしたんだ? 」
アーカインはネフルティスを見ずに作業を続けている。 どうやら邪魔をされたくないようだ。
「いや、ハルキ・ウラワと戦ったからな。 もしかしたら、俺の身体にあいつの血液がついている可能性g「ネフルティス君、何を突っ立ってるんだ!?早くこっちにきなさい。 」 .......あぁ。 」
ネフルティスは少し助走をつけてアーカインのいる場所まで跳ぶ。
「おい!!大切な機材があるんだよ。 暴れるなよ。 」
「おぅ.......すまん。 」
「今度からは気をつけてくれ。
ロック解除っと。........じゃあついて来てくれ。 」
アーカインはなにやら機械を操作し、地下の地下へ続く階段を出現させる。
階段を降りて行くと、たくさんの機材が置いてある場所についた。 中でも巨大なモニターはとても目立っていた。
「まったく........よくこんなもの作れるよなぁ。 」
「そうか? 僕の人形(ドール)の方が断然綺麗だ。 」
確かにアーカインの技術はおそらくフレジリア一の魔道人形師である。 彼は幾度となく大会で優勝し、殿堂入りまで果たしたのだから。
「そんな事は今はどうだっていい。 早く彼の血液が君に付着していないか見させてもらう。 アニー。 」
『はい、お父様。 』
音もなく現れたのはメイド服に身を包んだ女性である。 濃紺のロングヘアを後ろで一つに束ね、そのキリッとした顔立ちをより美しくみせていた。
この女性もアーカインの造り出したアンドロイドというから驚きである。
「ネフルティス君の血液サンプルを元に彼の血液とは違う血液が彼に付着しているか確かめてくれ。
僕は新しいデータベースをつくるから検査が終わり次第結果を伝えにきてくれ。 」
『分かりました、お父様。』
アーカインはそれだけいうと巨大なモニターを起動させる。 ネフルティスはアニーに連れられて隣りの小部屋に移動した。
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