第11章

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「じゃあ連絡事項だ。 全員二学期の始業式の日にやった宿題をもって来い。 以上だ、解散。 」 体育館から教室へと戻ってきた陽姫達は、エミル女史の簡潔なホームルームを終え夏休みの事について話を始めた。 「ハルキ........夏休み、どうするの? 」 「あぁ。 一応予定だが、四十日のうちの三十日は俺の造った新しい魔法【箱庭】で修行をしてもらう。 で、残りの十日はとにかく依頼をこなしてもらう。 とりあえず、夏休みの目標は全員がランクSSS以上だ。 」 陽姫が造った、と言った瞬間ほぼ全員の顔が硬直した。 「ハ、ハルキ.......えっ、その.........大丈夫よね? 」 「大丈夫だ。 必要な魔力量、魔法の構成はまとまってるし、テストもやったからな。 」 「ウラワ.......オレ、いやオレ達もそれに加わりたいんだが....。 」 そう話しかけたのはエミル女史であった。 「別にいいぞ。 じゃあ、エミル女史も明日の朝に誰か連れて《不敗の剣》集合な。 」 そして翌日 「集まったな.........随分と増えたが。 」 ギルド《不敗の剣》の地下訓練場には、陽姫メンバー含めミンやらアルドやら帝やらがたくさん集まっていた。 「いや~全帝が凄い訓練が出来るって言うから来たぞ!!」 「ハルキ君、ハルキ君。 早くやろうよぅ。 」 総帝ことアレクと風帝ことミーチェは目を輝かせながら陽姫にせめよる。 「まぁ、待てって。 我、未知への扉を開く者。 幻想の世界よ、我らを招き入れよ!!【箱庭】。 」 すると、陽姫の目の前に大きな魔方陣が出現し、そこから巨大な扉が魔方陣をくぐって現れた。 「説明は中であるから、とりあえず入っていってくれ。 」 みんなは陽姫の指示に従い、ぞろぞろとその扉をくぐっていった。 「ハルキ........来ないの? 」 最後の一人、ミリーナが入る時にミリーナは陽姫に声をかけた。 「あぁ、この魔法は発動者は入れない仕組みになってるからな。 だが、一応そっちにも代わりの奴がいるから安心しろ。 」 「........分かった。 」 ミリーナは納得がいかなかったのか少し嫌な顔をしながら扉をくぐった。 「さて、何処まで強くなるやら。 」
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