第11章

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「当たらなければ全て良しだ。 」 「ふざけんなっ!?......危なっ!!」 蹴りから一気に体制を変えて足払いをするイクハ。 恐ろしい身体能力である。 「止まれって!!」 すかさず陽姫は無詠唱で最上級の氷属性の拘束魔法でイクハの動きを封じた。 「こらー!!放せー!!」 「よし。レイナとヤキ、飯でも食いにいくか。 」 陽姫はほぼ空気だったレイナとヤキと共に王城の食堂へ向かった。 「ちょっとー!!忘れてるって!!」 その頃、【箱庭】では....... ───A班──── 「いや~。 だいぶん慣れて来たな。 」 サバイバルが始まって【箱庭】の中ではすでに二ヶ月以上もの時間がたっていた。 「エミル先生、今って中央からどのくらいなの? 」 「えーっと、この紙を見る限りじゃあ大体中央まであと13000キロメートルってところだな。 ...............えっ? 」 「先生、ちゃんと紙みてるか? 」 翔喜とミンは疑いながらも横からその紙を覗く。 そこには確かに[残り13000キロメートル]と書かれていた。 「よし、ミニ陽姫に説明してもらいますか。 」 そう言ってミンは魔紙に魔力を通してミニ陽姫を呼び出した。 「あぁ、そのことですか。 先ほど陽姫様からご連絡がありまして、百年で1500キロメートルを進むのは楽すぎると言ってこの世界の難易度を三段階あげられたからですね。 」 「具体的にはどうなってるんだ? 」 「ええっとですね..........島の大きさが100倍、ランク無しの魔物の生息範囲の拡大ですね。 では,これ以上話はなさそうなので私は失礼しますね。 」 ミニ陽姫はポンッと音をたててその場から消えた。 残されたA班は急すぎる展開にただ唖然としていた。 それは他の班も同じであった。
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