第11章

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「私が行く!! 」 ついで攻撃を仕掛けたのはミリーナ。 手には少し長めの刀、ミリーナの魔武器の天が握られている。 「はあっ!! 」 ミリーナは大量に放たれる水弾を掻い潜りレラカントラの腹部に辿り着き、全力で斬り上げる。 金属同士がぶつかったような激しい音が洞窟内に響き渡り、ミリーナは攻撃の反動で数メートル後ろに飛ばされた。 「ミリーナ、どうだ? 」 「.....だめ、硬い。 」 「キュオオオオオオオッ!! 」 僅かながら与えられたダメージによりレラカントラの攻撃が更に激しくなる。 「くっ、大地よ、我を護りし盾となれ!!【ガイアウォール】。 」 途端、ミリーナ達とレラカントラとの間の地面が隆起し、ミリーナ達を囲うように堅固な壁が形成された。 「すまない、ミリーナ。 」 「.......でも、あんまり持たない。 」 レラカントラは水弾では城壁のように硬い壁は壊せないと分かったのか、口に大量の水の魔力を溜め始める。 「カルナちゃん、今のうちに!! 」 「分かったわ。 雷神の怒りよ、その形を鉄の鎚と成しその怒りをぶつけろ!!【トール・ハンマー】。 」 「カルナちゃん.......前方15メートル......上から一気に!! 」 ミリーナはレラカントラの魔力を読み取り、カルナを誘導する。 指示通り魔法を放つと、レラカントラにより溜められていた魔力もカルナの魔法に反応し、大爆発を起こした。 「ふぅ、終わったね。 」 煙が晴れると、レラカントラは肉塊に変わり果てていた。 「ユマさん、なにもして無いじゃないの!! 」 「........役立たず。 」 「グハッ!? 」 その後、精神的に追い詰められたユマが復活するまでにかなりの時間を要した。 ───D班──── 「「「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 」」」 現在、D班のジェル、シリア、零の三人は巨大な岩石に追われている最中であった。 「こらっ!!...あんた達。......なんとか...しなさいよ!! 」 「無理だよっ!!......魔法っ....効かないし!! 」 「わしの....地面操作も......御構い無し.....じゃしっ!! 」
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