第11章

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そして一週間がたった。 「じゃあ、今日は宮碧と京翠頼むぞ。 」 『『はーいっ』』 流石に毎日夢生に頼むのもあれだったので陽姫は陽姫ファミリーにローテーションで騎士達の訓練を頼み、今日は宮碧と京翠の番であった。 初めは子ども相手に戦えない、なんて戯言を抜かしていたが、星属性と消滅属性の使い手と分かった瞬間血相を変えて戦うことを選んだ。 ....まぁ、笑いながら身体が消し飛ぶような危ない魔法を撃たれたらそうしたくなるのも分かる。 「そこ、動きを目で追いすぎだ!!音や気配とかも気をつけろ!!」 だが、このスパルタのお陰で騎士達は確実に成長していた。 どれだけ成長したかというと、騎士総勢四百人の六割ほどがSSランカー以上となり、更にSSSランカーも増えてきていた。 「ふぅ。 意外に成長するもんd((ハルキ、暇か? ))うおっ!?....テスラか。 」 指導中に念話を繋いできたのは珍しいことに最高神のテスラだった。 ((どうした? 困ったことでもあったのか? )) ((いや.......そうではないんだが......ちょっと君のことを上に紹介しなければならなくてね。 それで.....今は時間があるかい? )) 上、という言葉が気になった陽姫だったが、そこは後で聞こうと思い、陽姫は今から向かうと返して念話を切った。 「宮碧ー、京翠ー。ちょっと用事が出来たからそのまま続けといてくれ。 時間は正午まで。 そこから二時間休憩してそこから七時まで。 それが終わったら帰宅だ。 いいな? 」 『『分かったー!!』』 「じゃあいきますか。 【劣化版・神創転移】。 」 元気良く返事をした息子達をしっかりと見てから、陽姫は神界へと転移した。 ───神界──── 「っと.......ついた。 」 「おおっ!?......いきなりここにくるとは予想外だ。 」 転移は成功したらしく、陽姫は無事にテスラのいる部屋についた。 実はあの【劣化版・神創転移】という魔法はリクルスが以前陽姫を神界へと連れてきたときの魔法を元に造ったものであり、ちなみに未完成である。 「よう。 久しぶりだな、テスラとリクルス。 」 「ハルキさん、せめて玄関から入ってください。 」 軽く挨拶をした陽姫に呆れながらも注意するリクルス。 それでも客人用の紅茶の用意を既に完了させているリクルスはプロである。
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