第11章

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神モードになろうと思えばなれる。 しかし、アルベナいわく、神モードは神力に不慣れな者が長時間発動し続けると体内で神力どうしの反発がおきて身体が一瞬でパーンらしい。 以前やったけど、パーンとならなくて本当に良かった。 そして何故魔力の無い空間での修行なのか.......これはいつ、どんな場所でも臨機応変に戦うためらしい。 「.....だからってこれはやりすぎだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 神力を練るにはある程度の集中力が必要である。 しかし、この空間において集中することはかなり難しい。 何より集中出来ない理由はフレスブルクの筋肉の何かである。 これがまた気持ち悪く、目と鼻が無い。 で、ムキムキの手足が頭? から直接生えている。 更に、何故か『グルリュラリヌゥァオァァア!!』という奇妙な鳴き声まであげるのだ。 これで心を落ち着けられる方がおかしい。 「お父さーん、頑張って!!」 「パパ、頑張れ!!」 『『ファイト、一発』』 しかし、陽姫の耳に愛する子供達の声が入ってきたのである。 「子供達が..........頑張らねばっ!!」 陽姫は逃げるのをやめ、目を閉じる。 モンスター達が奇声をあげながら迫ってくる。 (呼吸を整え........頭を空っぽにする.....。 ) 陽姫は地球で岩茂で教わった心の落ち着け方を実践する。 「どうした? 動きが止まったぞ。 」 「構わず行けー!!」 修行を横から見ていたリシテアと黄泉がそれぞれそう呟いた。 陽姫とモンスター達の距離は10mをきった。 (よし........後は神力を練り上げれば.....。 ) 陽姫は少しずつ神力を練り上げていく。 モンスター達との距離は5mをきった。 「主ッ!!」 「はいきたぁぁぁぁぁぁっ!!【神手】。 」 すると、陽姫の全身を輝く青色が包む。 そして、そのオーラのようなものが巨大な手の形を作り、敵に突っ込む。 そのオーラの手は包み込んだ相手を全て消滅させ、更に陽姫を囲っていた空間の壁をボロボロにして消えた。
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