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「凄いぞ、主!!」
「流石、ハルキ殿です。 」
空間から出た陽姫は第一段階がクリア出来たので、リオン達と話をしていた。
「あぁ。 まさか、魔力の無いところで操るのがあんなに難しいとは思わなかった。 」
「いや、成長速度なら1番よ。 」
そう声を掛けたのは黄泉だった。
「私だって神力を操るのには苦労したわ。 あんたみたいに早くなかったし。 」
黄泉いわく、神が神力を自由に操れるようになるのには少なくとも3ヶ月はかかるらしい。
だから、黄泉を含む神達全員は陽姫の成長速度に驚いていたらしい。
「そういえば、主の成長速度は異常じゃからのぅ。 」
「そうだね。 私達が初めて出会った時に比べて遥かに強くなってる。 」
リオン達はそう言うが、陽姫にはあんまり実感は無かった。
そして、陽姫が修行を始めて10日が経った。
「おらっ!!」
「甘いですっ!!」
今、肉弾戦最強の天千代と戦っている最中である。
あれから、いじめのような修行を乗り越え、ここまで体術に仕上げた陽姫だった。
「主~、そろそろリリア達の修行も終わる頃じゃぞ~。 」
リオンは疲れた様子だ。 それもそれもそのはずで、陽姫が修行してある間にリオン達もやることになり、修行(いじめ)を受けていたのだった。
しかも、その修行中に凄いことが分かった。
クラムが天使だったことだ。 気付いたのはリシテアで、神力を使えたのがその証明だった。
リシテアいわく、クラムは回復系統の神力を持っているが、フレジリアに長いこと居た影響で殆ど使えないらしい。
これで、浦和家にちゃんとした人間が居なくなったというわけだ。
「そうだなッ!?......ちょっ、喋ってるから!!」
「戦いの最中にお喋りなんて入りませんよッ!!」
天千代は神力を纏った右腕が陽姫を貫こうとするが、陽姫も同じように神力で防御し、一瞬でリオンの元へ飛ぶ。
「天千代さん、休憩にしよう。
それと、アルベナは何処にいる? 」
「確か、アルベナさんなら書物庫にいますよ。 」
それを聞いた陽姫は、バン達がここにいてもいいのかということを聞きにいった。
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