第11章

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───書物庫──── ここの書物庫には全ての者が集まっている。 それこそ、アカシックレコードから少年ジャンプまで揃っている。 「むぅ........これも違うか。 」 アルベナらその大量の本の中から抜粋したものを一生懸命調べていた。 調べているものは、天上界の歴史、そして意思を持つ魔武器についてだ。 「本当に始源神様の仰った通りなのか.......。 」 始源神様の言ったこと.......それはハルキが初めてここに来た日のことだ。 その日、私はテスラと共に始源神様の部屋へと呼ばれた。 「序列1位、アルベナです。 」 『はーい。 入ってー。 』 随分軽い感じだが、これが始源神様である。 私はそっと扉を開け、中へと入った。 中は広い空間で、内装は星空を模していてとても綺麗だ。 「アルベナ様、始源神様はどこに.........『ここだよー。』へっ? 」 テスラは急に声が聞こえ驚いた。 まぁ、確かに私も最初は驚いた。 まさか始源神様に実体が無いとは思って無かったな。 そもそも、始源神様は何者か。 それは誰にも分からない。 なんせ、初めからそこにいた存在だからだ。 宇宙よりも神よりも、そして全てを生み出した創生神よりも以前からいた........まさに最古の存在。 だが、始源神様には形がない。 最強の力も無い。 ただそこに存在しているだけ.........しかし、誰も干渉することは出来ない。 物理的、精神的、多次元的..........その他のありとあらゆる干渉方法も意味をなさない。 さらに言えば、始源神様には概念.......というものが存在していない。 だが、始源神様は確かにいる。 ぶっちゃけると、よくわかんない。 話がそれたな。 「......で、どういう御用ですか? 」 私は始源神様に質問した。 『ハルキ君呼んだよねー。 あの子に特訓してあげてね。 』 「特訓.........ですか? 」 私は思わず聞き返してしまった。 『そうだよー。 多分あの子には私達が犯した罪に辿り着く筈だからね。 』
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