第1章

2/23
2242人が本棚に入れています
本棚に追加
/546ページ
───sideリリア──── わたくし、今とても緊張しています。 なぜなら今日は勇者召喚の儀があるからですの。 お父様の話によると、なにやらこの世界全体が不穏な気配に包まれているらしく、その元凶を勇者様に討ってもらうらしいですの。 「あら、もうこんな時間ですわ。 儀の間に行かなければなりませんわ」 わたくしは、急いで儀の間に向かいました。 「おぉ、来たかリリアよ」 儀の間には、お父様と騎士団長のヤキさん、副団長のレイナさんがすでにいらしてました。 「では、始めるぞリリアよ」 「えぇ、お父様」 わたくしは、勇者召喚用の魔法陣に、血を垂らし唱えました。 「我、求むるは勇ある者。 その願いを聞きし異界のものよ、 我のもとに来たれ!! "勇者召喚"!!」 すると魔法陣は光輝き、わたくしは思わず目を瞑ってしまいました。
/546ページ

最初のコメントを投稿しよう!