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───sideリリア────
わたくし、今とても緊張しています。
なぜなら今日は勇者召喚の儀があるからですの。
お父様の話によると、なにやらこの世界全体が不穏な気配に包まれているらしく、その元凶を勇者様に討ってもらうらしいですの。
「あら、もうこんな時間ですわ。 儀の間に行かなければなりませんわ」
わたくしは、急いで儀の間に向かいました。
「おぉ、来たかリリアよ」
儀の間には、お父様と騎士団長のヤキさん、副団長のレイナさんがすでにいらしてました。
「では、始めるぞリリアよ」
「えぇ、お父様」
わたくしは、勇者召喚用の魔法陣に、血を垂らし唱えました。
「我、求むるは勇ある者。
その願いを聞きし異界のものよ、
我のもとに来たれ!!
"勇者召喚"!!」
すると魔法陣は光輝き、わたくしは思わず目を瞑ってしまいました。
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