10人が本棚に入れています
本棚に追加
/70ページ
「オウ、悪い悪い。」
愉快そうに肩を揺らしていたヒュドラは、そうだな、と腕を組む。
「とりあえず、その十二聖護士ってのタイマンしてェ。」
「ヒュー! 流石ヒュドラ船長!俺達にゃあ、やろうとすら思わねー事を平然と言いのけやがるぜ。」
パイクシスが騒ぐのを見ながら、えっ、と操鳥は呟く。
「デルフィネスさんですら、相手にならなかったんでしょ? 船長は強いけど、一対一は危ないんじゃあないかなぁ?」
そんな操鳥の頭をポンポンと叩きながら、だからだ、とヒュドラは笑う。
「あいつが簡単にやられたってんなら、まともにやれるのはオレぐれェなもんだろ?」
なぁ、と同意を求めるヒュドラに、ドラドは軽く腕を組む。
「ふむ……確かに、デルフィネス殿程の男が敗れる程の相手、か……。」
「油断したんじゃねーの?」
「あいつはそんな奴じゃあないさ。」
ハイドラスは小さく息を吐く。
「ま、とりあえずオレ様はこの町の広場で待つ。
十二聖護士見付けたら、そう伝えてくれや。」
「了解。」
ハイドラスは、愉しそうに去って行くヒュドラを見ながら、さて、と呟く。
最初のコメントを投稿しよう!