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そんなパイクシスの目に映ったのは、小さな女の子であった。
身長は百と三十ちょっとってとこだろうか。真っ白で綺麗な肌と、真っ白なボサボサ気味な髪。後ろは、みつあみに編んでいる。
猫の耳と、白い尻尾。髪に隠れて見えないが、人の耳もあるらしい。耳が四つあんのかこいつ。
どっか眠そうな目は、青と碧と左右色が違う。
こっちを見る白いワンピース姿の、尻尾をゆらゆらさせてる女の子を見て、パイクシスは。
「ぶっほっ!!!」
いきなり噴き出したパイクシスに驚いて、マオは肩をビクン! とさせる。
「ゲラゲラゲタゲタ! な、何だこいつ!? 可愛過ぎんだろ! ギャグかよ!?」
想像以上に愛らしい様子に、パイクシスは爆笑していた。見た目以上に強いんだろうなとは思うが、めっちゃ弱そうにも程がある容姿がシュールでツボに入ったらしい。
「お嬢ちゃんよ、お菓子はねぇぞ? 早くママんとこ帰れよ! ミルクでも飲んでろよ! ゲラゲタゲタ!」
腹を抱えて笑うパイクシスを、マオはポカンと眺めていた。
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