マリン・アサシン

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 いきなり殴りかかって来た猫娘の猫パンチを、おっと、と避けながら、さーてどうすっかねとパイクシスは思う。  操鳥の奴は喜ぶだろうが、ドラドの奴も悪い方面に喜ぶだろう。  付き合いはまぁまぁ長いから、奴の守備範囲は知っている。目の前のチビは間違いなくドストライクだろう。  間違いを犯しそうなもんだ。まぁ、海賊である無法者に間違いも糞もないだろうが。  あー、でもあいつは何だかんだで、イエスロリータノータッチ精神の持ち主だし大丈夫か。  そんな思案をしながら攻撃をひょいひょいと避けるパイクシスに、マオは無茶苦茶イライラしていた。  そしてその小さな手のひらに、赤い不釣り合いな無骨な拳銃が握られる。  炎の魔銃――――『シウコアトル』  数多く存在する魔王の武器のひとつである。
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