マリン・アサシン

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「うぉ……。」  いきなりその手に、不釣り合いな無骨な拳銃を握るマオに、パイクシスは脅威を覚える。  その赤い拳銃を出した瞬間、『こいつはヤバい』と本能がシグナルを出した。 「……死ね。」  愛らしい声と共に放たれる、熱線。その熱線は、あらゆるモノを一瞬にして蒸発させるだろう。それが、パイクシスの顔に向けて放たれたのだ。 「よっ……!」  パイクシスが静かに右手を前にかざす。すると、熱線が空間に吸い込まれるように、消えていく。  石を投げた水面に、波紋が現れるように空間が歪んでいた。 「え……?」  マオが再び、ポカンとする。対してパイクシスは、左手をマオに向ける。その少し先の空間が、波紋のように歪み……先程吸い込まれた熱線が飛び出す。  パイクシスの扱う魔法、『ドッペルゲンガー』  マオの顔に熱線は直撃し、マオの頭は一瞬で蒸発した。
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