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ゲホゲホと血を吐くマオに近付きながら、おお、マジで死なねーのなとパイクシスは感心する。
「さて、お嬢ちゃんよ……ここらでやめにしよーや。な?
女をヒーヒー言わすのは好きなんだがよォ、ガキ痛めつけんのは趣味って訳じゃあねーのよ。」
マオは、荒い息を吐きながらパイクシスを睨みあげる。
「あやや……マズイですよマオさん、アイツやっぱりベラボーに強いです。逃げないとマズイですよ。」
マオは魔王の忠告を無視して、再び突っ掛かって行く。
「やれやれ……。」
再び避けられ、頭を掴み地面に捩じ伏せる様に叩き付けた。
その後、チャークーをその背に叩き込み、ぶんまわす。
枝刃がマオの身体を引っかけて、チャークーと共にマオも引き回されて、やがてチャークーから解放され近くに民家に叩きつけられた。
「痛てェだろ? ここまでにしよーや?」
そう言って笑うパイクシスを見ながら、何なんだコイツとマオは思う。
これでも、魔王の力を得てから結構色々なのと戦って来た。
人だったり、魔族。それから、巨大で獰猛な猛獣。
それらのどの生き物と比較しても……目の前の生き物は圧倒的に強かった。
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