間章の一

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「うっ……あ……。」  マオは、その小さな身体を震わせながらパイクシスを見上げる。  そんなマオに、やれやれとパイクシスは頭をかく。 「んな面すんなや、仕掛けて来たのはテメーだろ? 俺様の仲間を痛め付けやがってよォ?」 「ひぅっ……」  一歩近付くパイクシスに対し、マオは一歩下がる。 「あー、泣くなやー……へいへい、俺が悪かった悪かった。餓鬼相手に大人気なかったですよーっと。  ほれ、降参すんならこれ以上なんもしねーよ。その槍をとりあえず捨てな。あーん?」  荒い呼吸を繰り返しながら、マオはパイクシスを涙目で見上げる。  自分の力がまるで通用しない。  目の前の生き物が、とにかく怖かった。
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