間章の一

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 惨めだ。マオは思う。弱い事は、惨めな事。  魔族と人の間に生まれ、疎まれて、口減らしにあい……。  弱くてどうしょうもなくて。独りぼっちで生きてきた。弱いから、それしか出来なかった。  強くなったつもりでいた。強くなれたと、思い込んでいた。  でも、結局こんなものだ。ちょっと強くなったつもりでも、目の前の奴には何も出来ない。強い存在が、恐くてたまらない。 「ひぃ……。」  マオは、耳を閉じて目を瞑り、膝を抱え丸くなる。  男が何か言ってるが、解らない。もう何でもいいから、早く終わって欲しかった。  やっぱり、山の中で誰とも関わらずひっそりとしていれば良かったのだ。弱くて惨めな自分にはお似合いだろう。 「……! ……!!」  頭に、声が響く。
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