10人が本棚に入れています
本棚に追加
「マオさん、落ち着いて下さい! 逃げちまいましょーよ、ほら! 早く! あの鬼畜タトゥーさんが襲って来ますよ!」
ハッと、マオは目を開ける。
「泣きべそかいてる場合じゃないですよー! あ、泣いちゃうマオさん可愛いですけど、そんな場合じゃないです! マオさん!マオさーん!」
「……!」
マオは立ち上がり、大きく後退する。
誰かに痛め付けられるのは、自分でやるよりもずっと苦しくて辛い。
目の前の相手は凄く怖い。でも……。
マオは、頭の中にいる喧し過ぎる彼女に、カッコ悪い所を見せたくなかった。
「……まだやる気かぃ?」
急にその目に光を宿したマオに対し、パイクシスは軽く苦笑を浮かべた。
「はぁ。……ま、しゃあーねぇかねぇ。 いいぜ、来いよ。付き合ってやんよ。」
パイクシスは、再びチャークーを構えた。
最初のコメントを投稿しよう!