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うげぇ―――!! やっぱり大ピンチじゃないですか―――!ヤダー!
何て事を考えていた魔王は、懐かしい気配を感じた。
「あ……。」
そして、魔王は思わず声を漏らした。
女性にしてはやや高い身長と胸に黒い布を巻いただけ、下も長いタオル巻いただけに見えるアレな服装。
気の強そうな整った顔立ちと、碧眼の瞳。
非常にスタイルのいい彼女を、魔王は知っている。
人類最強を謳う、十二聖護士達の一人――――名を、ピスケラ・アルレーシャという事を……。
「……。」
ピスケラは軽く三人を一瞥して、パイクシスと武犬に注意しつつマオに近付く。
「アンタが、兵士らの言ってた魔族だね?
……たく、ボロボロじゃないか。」
泥まみれなマオを見ながら軽く溜め息を吐き、ピスケラはパイクシスと武犬を見据える。
「さて……あんたらも海賊かい? そっちの魔族も、グルみたいだねぇ……。」
物凄い威圧感に、パイクシスは頬をひくつかせた。
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