間章の一

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「あー……っと。」  パイクシスは軽く頭をかく。 「俺らの船長がよ、アンタとタイマンしてーんだとよ。広場で待つんだとさ。  で、アンタに疲弊させると俺ら怒られっからよ、行ってくんねーか?  そのチビ、知り合いなら連れてっていいからよ。」  パイクシスの言葉に、へぇ、とピスケラは笑う。 「無抵抗でアタイにぶちのめされてくれんのかい。ありがたいねぇ。」  ま、そうくるよなとパイクシスはぼやく。 「しゃあーね! やんぞ武犬!」 「心得やした!」  武犬が右手をピスケラに伸ばす。五本の指から穴が空き、そこから無数の弾丸が放たれた。  激しく鳴り響く銃声。上がる土煙。 「……やったか?」  武犬は呟いた。フラグである。
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