間章の一

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「あぶ……ない……!」  マオが呟くが、大丈夫ですよと魔王は言う。 「あの人はピスケラ・アルレーシャさん。十二聖護士の一人ですし……まぁ、大丈夫……だと思います。」  まぁでも、あの二人結構強そうな感じですよねぇ、と魔王は思う。  銃声が止む。砂煙があがる。 「うげっ!?」  いきなり目の前にピスケラが現れて、パイクシスは驚きの声を漏らす。が、既にどんな攻撃が来ても対応出来る構えをとっている。  が、成す術なくその右頬に突き刺さる右フック。  手をぶらぶらとさせながら、武犬を睨むピスケラ。パイクシスはそのまま倒れて動かなくなる。 「……オイオイ、マジかよ。」  呟くや否や、武犬の身体中に拳程の穴があく。 「この……これでも喰らいやがれッッ!」  それらの穴から、小さめのミサイルが飛び出した。  が、それらは水の刃と膜に防がれた。 「く……そがぁッッ!!!」  向かって来るピスケラに向かって尻尾を向ける。先端が開いて、放たれるバズーカ。  が、それを殴り飛ばしそのままピスケラは全身。  左手がドリルの様に回転している武犬を、勢い良く蹴り飛ばす。  まるでギャグ漫画みたいに飛んで行く武犬を見ながら、ああ、と魔王は呟く。  十二聖護士はこんな連中でしたねそういや。十二支とかが相手じゃないと太刀打ち出来ないですよねー……。
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