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「……―――ッグ……ガッッ……アァッ……ッッ!」
ピスケラは地面を転がり間合いをとって、逃げる様に背を向けて走り、身を翻しながら柱に背を預け立つ。
即座に迫り来たヒュドラパンチを身を沈めて避けて、再び顎を狙う。今度は自分のさっき殴られた後頭部でだ。
顎を押さえながら、数歩後退りをするヒュドラに対し……ピスケラは、ゼェゼェと息を吐きながら柱に背を預けながら座る。
「へっ……へへへ、流石、やるな。」
ヒュドラは、愉しそうな笑みを浮かべながらピスケラを見る。
「……単細胞は羨ましいね。ダメージを感じなくて済む。」
元気そうなヒュドラに対し、ピスケラは苦々しくもどうにか笑みを浮かべながらぼやく。
同じ単細胞にして脳筋ピスケラにそんな事を言われても、ヒュドラは気にした様子はなかった。
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