間章の二

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「……―――ッグ……ガッッ……アァッ……ッッ!」  ピスケラは地面を転がり間合いをとって、逃げる様に背を向けて走り、身を翻しながら柱に背を預け立つ。  即座に迫り来たヒュドラパンチを身を沈めて避けて、再び顎を狙う。今度は自分のさっき殴られた後頭部でだ。  顎を押さえながら、数歩後退りをするヒュドラに対し……ピスケラは、ゼェゼェと息を吐きながら柱に背を預けながら座る。 「へっ……へへへ、流石、やるな。」  ヒュドラは、愉しそうな笑みを浮かべながらピスケラを見る。 「……単細胞は羨ましいね。ダメージを感じなくて済む。」  元気そうなヒュドラに対し、ピスケラは苦々しくもどうにか笑みを浮かべながらぼやく。  同じ単細胞にして脳筋ピスケラにそんな事を言われても、ヒュドラは気にした様子はなかった。
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