10人が本棚に入れています
本棚に追加
「どっこらしょーいち。」
割れた窓から侵入して、およ? と操鳥は呟く。そこに、マオの姿は見当たらない。
「んー?」
窓から正面の扉が開いてるのが見えて、あそこから逃げちゃったかな、と中に入る。
「ん?」
右を向いて、軽く苦笑を浮かべた。
テーブルが立て掛けてある。それだけなら別にどうだって良いのだが、白い尻尾がはみ出していたのが見えたからだ。
「ふーむ、頭隠してなんとやらだねぇ。」
テクテクと歩いて、よっ、と操鳥はテーブルを避けて固まった。
そこにあったのは、白い尻尾だ。尻尾、だけだった。
「え? えっ、えぇ??」
直後に後頭部に衝撃を感じて、同時に顔面から壁にダイブする操鳥。
「ぶぇっぷー!!!」
そう、後頭部を飛び蹴りされたのだ。
マオは、部屋の左隅に潜んでいたのである。
最初のコメントを投稿しよう!