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どっこらしょーいち、と余裕綽々得意満面なドヤ顔で入って来た操鳥を、マオは左隅で壁に張り付く様に眺めていた。
そして、どっこらしょーいちと間抜けな発言をするに相応しく、マオの自分で引き千切った尻尾に目を向ける。
お気に入りの尻尾を泣く泣く千切ったこの作戦は上手くいったのである。
すかさず駆け出すマオ。固まっている操鳥の後頭部に飛び蹴り!
「かかりよったな! この阿呆が!」
何故か魔王が得意気なのが勘に障るが、そんな事を気にする余裕は無い。
何か、武器をまともに作成出来なくなって来ているので、素手でこいつを倒さなくてはならないのだ。
「な? なな、な? ぐえっ!」
いきなり現れたマオに狼狽する操鳥。あれ? 尻尾? 生えてる? ってそんな場合じゃないって!
近接格闘は苦手なのに、文字通りキャットファイトを持ち込まれた操鳥に焦りが生じていた。
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