ブックマスター

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青年の手を借りて、家の中に入る。 明るい室内は、円卓と、その周りに椅子。窓には赤い格子柄のカーテンがかかっている。壁には何枚かの風景画が無造作に飾ってある。鳩時計も壁にかかっている。 「どうぞ、座ってください……」 うっかり室内に見入っていた。何故ならば。 本が溢れていたからだ。 大きさ、分厚さ、形式、様々な本が置いてある。天井につくまでの本棚があるのにも関わらず、床のあちこちに本が山ずみになっている。 「あ、あぁ……失礼する」 椅子の一つに座る。向かいに青年が座った。
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