30人が本棚に入れています
本棚に追加
「………」
「………」
沈黙。女の子が「お茶を入れて来ますね!」と言った以来、青年はなにも話さない。
「はい、お茶です」
幼女がお盆にポット、コップを乗せて持ってくる。紅茶の匂いがした。紅茶は苦手だ。
「あっ、マスター、また黙りこくって!ちゃんとおもてなししてください!」
「うん、解った」
青年は、家の奥に行った。
「すいません、マスターったらおもてなしとか苦手なんです」
「気にせんでもよい。ところで、君の名前は?」
「スヴニールです!」
「外国人かね?」
「さぁ……解らないです。すいません、あたし、記憶消失なんです」
「なんと……」
思わずスヴニールの頭を撫でる。
最初のコメントを投稿しよう!