エピローグ

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『「違うー!!』」  人工生命体らしきものに揃ってダメだしを喰らう。  秋継は渋い顔をした。 「うるせー、ネットワーク世代はネットワークで理解するぜ、こんにゃろー!」  直ぐに携帯の検索機能で分からない事柄を探し出したのは、いかにも携帯世代らしい対応だ。  そんな秋継を無視してアルファは話を続ける。 「そうすると、この世界に魔法が生まれた事と、新生電子世界が生まれた事には何か関連性はあると推定します。現にアルファは既存ネットワークとは断絶中ですが、アーデルが言う別ラインネットワーク世界“サイバーワンダーランド”にはリンクしたままです」 『はーん。EK-TMAG25441領域にある、妙な構築プログラム。あんたが創ったでしょう? 電子精霊を使ってスペルコードを精製している』  アーデルが何か閃いたのか、悪戯っ子のような表情を浮かべる。 「Ja! アルファがサイバーワンダーランドで唯一認識していた、情報生命体“リヴァイアサン”です。ちなみに二体目はアーデルです。システムEDENに接触してから、この世界にアクセスし、唯一観測出来た存在です」  それを聞いて秋継は携帯から目を上げた。  軽く浮かぶ単純な疑問。 「ちょっと待て。今、スペルコードを精製してるって言ったよな? マジックサーキットネットワークを使わずに?」
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