心─5

10/18
前へ
/432ページ
次へ
二階は三部屋あり、オバさんの部屋、彼女の部屋、そして突き当たり 「お母さん、こっちって言ったよね? ‥‥あっ。布団敷いてあるね!」 部屋に一緒に入って時計や色んな物をチェックし始める。 俺は鞄を置いて 「ハァ~」と溜め息を付きながら脱力し座り込む。 すると、彼女も対面にペタンと座った。 眼が合って、思わず笑った俺とほぼ同時に彼女も吹き出し笑い出した。 「なんか、今日色々あり過ぎてさ‥‥。 今朝、家出た時はまさか夜 優奈ん家で寝る事になるなんて 想像もしないよ」 「あっはは。同じ事考えてた。 なんか駅まで二人で歩いたのが 遠い昔に思えるくらいだよ~」 「っだな!」 不思議だ。 同じ事を考えて 笑いあってるのも こんな深夜時間に お互いこんな格好でいる事も 布団の上で談笑してる事も まだ信じられなくて 異空間にいるような錯覚に陥る。 ,
/432ページ

最初のコメントを投稿しよう!

780人が本棚に入れています
本棚に追加