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「よし!これ真ん中で切っていい?」
「‥‥でも、二人のは恥ずかしいから誰にも見せないでよ?」
「分かってるって。
愛しの蜂矢君に見られたら、大変だし!?」
ふざけながらそう言って
ハサミでプリクラを切り、半分を彼女に渡した。
「また撮る機会があったら、栗原引っ張るからさ。
その時は二人で撮れよ」
差し出したプリクラを手に取り
ボーっと眺め始めた。
「私は‥‥本当にもういいの」
「は?諦めたの?」
「‥‥‥‥」
「そんな、簡単に諦めんなよ。
俺も応援するし‥‥」
「‥‥私が諦めたら、ネタが無くなる?」
「‥‥そういう意味じゃ」
「まぁ‥‥一番いいのはさ?
君がまた恋をして執筆すんのが
一番いいんだと思うけど‥‥」
「‥‥俺は、いい」
「何ソレ~。全く自己中だなぁ~」
「ウッサイ!」
──‥‥大切な事は
いつもあやふやで
ハッキリせずに
笑って済ませてしまう
まだ受け止め合うには
お互い未熟だったのかもしれない。
もっと追求して話し合えば
俺達はこんなに遠回りしなくて
済んだのに‥‥
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