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「‥‥優奈」
背中を優しくさすりながら
私を起こそうと名を呼ぶ声
「‥‥優奈?」
鼓膜に響き、身体の芯が熱くなる。
まだ呼んで貰いたくて
瞼を閉じたままでいる私が
まだ起きないと思ったのか
彼は首の下から腕を引き、身体が離れた。
離れた体温の代わりに
毛布を掛けられる。
──‥‥行っちゃうのかな?
一気に寂しさが噴き上がる。
次の瞬間、髪を撫でながら
頬に柔らかい感覚が落ちてきた。
何をされたのか‥‥
直ぐには理解出来なくて
ただ、速まる鼓動を抑えるのに精一杯
だけど、
彼の熱い息が唇肌に感じた時
初めて頬に落ちてきたのがキスだと気付いた。
人肌を、吐息を感じる
このまま唇肌が触れるんじゃないかって‥‥
恐いとかより
‥‥‥期待
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