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「例え知っていても、話してくれるとは思ってなかったけどね・・・」
ブラッドリーはリリーの言葉を無視し、顔を背ける。
きびすを返し、部屋を出ていこうとした彼が、不意に立ち止まった。
「何故、俺とだけ話をすると言ったんですか?」
相変わらず自分を見ようとしないブラッドリーの背中に、リリーは語りかけた。
「んー、ラヴェンダーの話を聞いて、少し自分に似ている気がしたからかな」
揺さぶりをかけ、あわよくば情報を引き出したい。そんな計算もあったが。
彼に親近感を感じたのも、また本心。
「だから、貴方としか話さない」
ブラッドリーは何も答えず、部屋を出ていった。
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