3.告白

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ウィルセイの温かさに包まれ、ラヴェンダーの涙はいつの間にか止まっていた。 たくましく力強い、けれど優しい抱擁。 彼の鼓動が伝わってくる。 想いが通じあったとはいえ、彼にふさわしい女性と認められるにはまだ時間がかかるだろう。 それでも。 「ウィルセイ様…」 (―好き) その気持ちが全てだった。 ウィルセイが軽くため息をつき、ポツリと呟いた。 「出来れば"様"は外してくれないか」 顔を上げて見れば、彼の視線は照れ臭そうにあさっての方向をさ迷っている。 「名前で呼んで欲しい。昔みたいに」 ラヴェンダーはクスッと笑う。 「ウィルセイ」 ラヴェンダーの柔らかな笑顔に、ウィルセイの自制心が緩んだ。 自然な欲求に身を任せ、彼女の桜色の唇に自分の唇を重ねる。 初めての口づけを交わしたこの夜。 二人は明るい未来へ向かって共に歩みだしたのだと、そう信じて疑わなかった。
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