番外編「陽はまた昇る」

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****************** ─眩い光の中で、ウィルセイは独り立ち尽くしていた。 彼は遠くに見覚えのある顔を見つける。 (・・・エドさん?) 出会った頃よりも若く見える彼は、小さな子を抱き上げ、妻と共に幸せそうに笑っていた。 (良かった、やっと会えたんですね) きっとあの光の向こうでは、会いたいと願う人に会えるのだ。 たとえ都合の良い幻だったとしても。 「ウィルセイ」 聞き覚えのある声。 振り向くと、そこにはブラッドリーがいる。 不思議な事に、二人とも青年時代の姿だった。 「どうして・・・」 あの頃と全く変わらない、気さくな口調で彼は言う。 「今度は、俺が迎えに来る番だったからな」 ウィルセイはずっと聞きたかった問いを投げかける。 「私はきちんと命を全う出来ただろうか?お前の願いを少しでも叶えることが出来ただろうか?」 ブラッドリーはにこやかに笑った。 「ああ、もう十分だ。あとは子供達に託して、向こうで美味い酒でも飲もう」 ウィルセイはホッとしたような笑みを浮かべる。 「それを聞いて安心したよ」 「それじゃ、そろそろ行くか」 「そうだな」 「ウィルセイ」 「ん?」 「・・・お疲れさん!」 大声で笑いあった二人は肩を組み、歩いていった。 眩い光の向こう側へと─ 【完】
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