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ニート。
Not in Education, Employment or Training。
つまり、教育も職業訓練も受けていないプー太郎ということだ。
迫水王!
僕は大卒で就職もしていたんです!
思いこまないで下さい!
と、半端なプライドを元気モリモリ勇気100%でぶちまけるほどに、幸か不幸か僕は子供じゃない。
いや、子供だった方がマシな気は十分にするが気にしたら負けだ。
負けたらあかん。
というか、そいつと会話しようという気になれというのがおかしな話なのだ。
俺はとうとう幻覚が見えるようになったんだろうか、そんなに仕事辞めたのショックでもなかったけどなあ……と首を傾げつつ、僕はその舌足らずな声の主を凝視する。
無人の公園のベンチに鎮座かします、無意味に色鮮やかな塗装をほどこされた、身長15cm定規ほどの悪趣味なこけし人形を。
「発言内容もアレならトリップ映像もひどすぎる……やだなあ、とうとう精神病院に通う日がきてしまったのか……」
「にゃ!? ちょいとお待ちよニートちゃん!」
「きれいなお姉ちゃんならともかく、ここまで無益な幻覚を消し去ることに躊躇いはない! ナッシングだ! さよなら、僕のサンドロック!」
「サンドバックが何にゃ! このニートニートニートニートニートニートニートニートニートニートニートニートニートニートニートニート!」
「あー聞こえない! 聞こえないね! もっといいものに変身して出直してください!」
「だから変身するのはお前にゃニート!」
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