第1話 狂おしき流れ星

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「誰かを守ろうって気持ちが知らない人を傷付けてしまう。宗教や思想、国のやり方とか」 「………」 子供たちは敬介の話を真剣に聞く。 「だから戦争はおきてしまうんだ……」 敬介は悲しそうに語る。 ※ 「―――宮下提督」 講習会を終えた敬介はモバイル端末で上官である宮下小次郎(ミヤシタコジロウ)と連絡を取っている。 『ご苦労。どうだったんだ』 「みんなしっかり自分の話を聞いてました。それを見て自分は嬉しかったです」 安堵混じりの声の敬介。 『それはよかった』 宮下も安堵混じりの声だった。 「すぐそちらに戻ります」 モバイル端末を切り、敬介は歩き出した。 ※ 「明日、艦隊ユリヒメが出ますね。艦長、よろしくお願いいたします」 「そうね」 三十代くらいの男性が若い女性に言う。 男性より女性は若いが女性は男性の上官で信頼していた。 その女性を飛鳥操(アスカミサオ)と言う。 そして操はユリヒメの女艦長である。 「明日、ユリヒメは地球を出る。なんだか楽しみだわ」 「妹さんが応援してくれたからでしょう?」
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