2話

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「ああ、だりぃ。」 机に突っ伏したまま小さく呟いて再度意識を微睡ませる。呪文のような古文の授業は丁度いい子守唄だ。テスト前だが元々苦手な授業だから今更頑張ろうという気も起きない。 もう暫くすれば待ちに待った昼飯の時間だ。 今日の弁当の中身は何だろうかと考えながら意識を手放す。 次に意識が戻った時にはとうに授業は終わっていて、食事の為に周りの机をガタガタいわせて寄って来たツレの談笑する声が響いていた。 「起きろよ~」 「飯食うぜ」 机に突っ伏したままの俺にチョッカイを出すツレが鬱陶しくて邪険に手で払い除ける。
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