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ホー…ホー…
外から聞こえる鳥の鳴き声に反応した時田は目を動かし出した。
時田はゆっくり目を開けて、確かめるように目だけで辺りを見回した。
しかし、直ぐに溜息を吐いてベッドから起き上がり、手持ちの灯火を点けて窓の外を覗いた。
「うわ…真っ暗…」
時田はそう呟いて、次は目を凝らして窓を覗いた。
外は街灯が点いておらず、少しばかり見える月明かりだけが地上を照らしていた。
「なんと不自然…」
「消灯時間が過ぎているから灯火は消した方がいい」
突然隣から声が聞こえ、時田は驚いて肩を上げた。
そっと振り向くと、ベッドに座って読書をしている柳瀬と目が合った。
「や、やぁ」
「話を聞いてるのか?消灯時間だ」
「あ、うん。わかった」
そう言って時田は灯火を消し、自分のベッドへ潜った。
「時田」
一瞬反応できなかったが、自分が呼ばれていると気付いた時田は柳瀬に向き直った。
「何?」
「大丈夫なのか?」
「え?何が…?」
段々暗闇に慣れたのか、柳瀬の表情に微妙な変化が見られたが、それでも真顔だった。
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