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「ねえ...ゆうり」 「何?」 「僕ってさ....何も出来ない人間なのかな?」 「何でそう思うんだよ」 「それは....」 ゆうりは立ち上がって閉めきったカーテンを見つめた。 「涼介」 「...何?」 「逆に聞くけど、出来る人ってどういう人のこと言うの?」 「どういうって...」 真っ暗な部屋であるせいかゆうりの表情は分からない。 「何億人といるこの世界で、優れた人間はほんの一握り....頭のいい奴も悪いやつも....普通の人間がハイエナみたいなもんだよ。分かる?」 小さく縦に頷いた。 「....だから...出来る人間だよ。涼介は」
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