3.閉ざす思い

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本当はゆうりみたいに強くなりたい。                                   何でもいえる人になりたい。                                             そうなれたら.....誰にも迷惑かけずに済んだのに。                                     いつもいつも、...弱くて。                                          「出来る子なんかじゃない.....」                                          ゆうりは何で?とも聞き返すような顔をしていた。                                        「母さんに言われた。....お前なんかクズだって....学校の先生も、クラスの人も.....みんなそう言って僕を....僕をっ...僕を....!」                        頭の中が混乱し始めて、パニックになりそうだった。                        いつも.....迷惑かけてばかりなのにゆうりは何も言わず抱きしめてくれる。                        「落ち着いて....目の前には僕しかいないよ?親なんていない。だから...安心して」                          大人になったのに、ちっとも過去から立ち直れない。                                  怖いんだよ....                                       周りの人がどういう風に見ているか。
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