00:隕石と少女

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00:隕石と少女

 深夜。街は寝静まっていた。二十四時間営業のコンビニと、街灯の灯りだけが街の輪郭を浮かび上がらせていた。  その静かな空を一筋の光が流れ、そして落ちた。一瞬、落下地点から膨大な光が放たれ、やや遅れて軽い地響きが街に広がっていったが、それはすぐに収まった。幸いなことに隕石が落下したのは、人影のない市民公園だった。公園の中央にある池から、わずかにずれた地面に直径数メートル程のクレーターができていて、薄い煙が立ち昇っていたが、周辺に火災などは起きていなかった。
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