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僕は家から出た後
軽トラックのそばに置いてあった僕の自転車に股がった
そして僕は自転車を走らせた
いつもより自転車が軽かった
きっと昨日徹雄さんが整備してくれたんだろう
そして僕は線路に向かって自転車をこいだ
しばらくすると線路がみえ
僕はそれを辿るようにして千葉に向かった
ここをしばらく線路に向かってこいでいると名古屋に出る
そこを抜けて
千葉を目指し
海が見えたら
そこが父さんの住んでいる所だ
かなり まだまだ距離はあるが
今日1日あれば着くだろう
僕は更に速く自転車をこいだ
風は追い風で
僕の自転車は風に押されて
更に軽くなった
僕は、あの家族のことを忘れはしないだろう
横からくる電車の風を
身に受け止めながら
暑い真夏の中
僕は自転車を走らせる
しばらくすると
デパートやスーパー
洋服店などが見える都会に出た
時刻は10時
あれから約三時間くらい自転車で走っていたのだろうか
ようやく名古屋に着いた
僕は寄りたい場所や
買いたいものはいっぱいあったが
今は千葉に行くことだけを考えた
さすがに日本三大都市の1つだけあって
人はいっぱいいた
自転車でそれをゆっくり避けながら
駅を目指した
長い信号を待ち
人混みを避けながら
自転車をゆっくりと
慎重に進ませた
さすがに疲れた僕は自転車を止め
近くにあったベンチに座った
そこでリュックサックからスポーツドリンクを取り出し
喉が潤うまで飲んだ
暑い中の冷たい飲み物は格別に美味しかった
そして僕はスポーツドリンクの蓋を閉め
リュックサックに入れ
再び自転車を走らせた
都会の空気は暑かった
田舎の風が通る田んぼ道よりも
風を遮る建物が並んでいる都会は
当たり前のように暑かった
しかし
頑張った僕を励ますかのように
顔を見上げると
そこに駅があった
時刻は11時
僕は自転車の鍵をかけて止め
中の冷房が効いている場所に入った
そこで僕は地図を確認し
汗を拭き取りながら
ゆっくりとスポーツドリンクを飲んでいた
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