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涙を拭きながら
僕はおにぎりを食べていた
1つ目を食べ終わり
2つ目のおにぎりを手に取った
とても美味しい
おにぎりを無理やり口の中に入れていった
口回りに付いていたご飯粒も指で取り
口に入れた
おにぎりを食べ終わり
僕はスポーツドリンクを飲んだ
喉がつっかえそうになったが
スポーツドリンクをがぶ飲みして治った
そして僕は自転車を走らせた
急な坂を下りながら
気持ちいい風を浴びていた
びしょびしょになっていた身体は
その風で少し乾いた
そして
その坂を下ると
今度はかなり急な上り坂があった
僕は 立ちこぎをしながら
ゆっくりとその坂を上っていった
自転車のチェーンはギシギシを音を立てていたが
気にせずに上った
ペダルはかなり重く感じ
歯を食い縛りながら
長い長い 急な上り坂を上っていった
汗はだらだらと流れ
頬に流れおち
顎から雫となって落ちていった
その時だ
バキッ
という音がなり
自転車のチェーンが外れ
立ちこぎをしていた僕は、そのまま転倒してしまった
幸い 打ち所が悪くなく
擦り傷ですんだ
僕は 自転車のチェーンを直したが
この坂だとまたチェーンが外れると思い
自転車を持って歩いていった
ミーン ミーン
と蝉の声がうるさく
その声が余計に僕に焦りを感じさせた
足が辛い
筋肉痛が太ももから 足の先まで感じ
とても痛かった
でも せっかく ここまで来たし
僕を支えてくれた人が居たのだから
諦めたくはなかった
僕は足を更に早く動かした
辛い
辛いけど ここまでこれた幸せが今まであった
僕は昨日から今日まで
ずっとこの自転車と一緒に居た
今まで見れなかった風景や
自転車でこなきゃ見れない奇跡
それを見てきたからこそ
僕は頑張れるのだと思う
だから僕は諦めない
諦めたくはない
絶対に父さんに会う
会って 今まで想ってきたことを全て話そう
じゃなきゃ
今日
二日間の旅は後悔する
そして僕は 坂を上りきった
「やった………海だ」
青い青い海が見えた
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