暑い日の中で

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辛かった やっと、ここまで来た 二日間の自転車の旅はもうすぐで終わる 父さんの家は 海の近くだ 住所は知っていたので ケータイで調べてみるとすぐに出た やっと会える 僕は自転車に乗った 長い長い下り坂を下り 青い海に向かって走った 父さんの家は その後15分後についた 僕はチャイムを鳴らした 玄関から出てきたのは父さんだった 「和也……お前、一体どうしたんだ?」 僕は久しぶりに父さんに会えた 急に涙が出てきた 気付いたら 泣いていた 高校生なのに情けないと思うが 仕方ないだろう 人生で一番嬉しかったのだから その後僕は父さんに家で休ませてもらった 事情も全て話した しかし父さんは僕にこう言った 「和也……すまんな 実は父さん、鬱病なんだ だからお前たちとは暮らせない 中々治らなくてな 実家で看病してもらってる」 父さんは苦笑いした でも 鬱病なんてどうでも良いじゃないか ただ ただ僕は 1つ聞きたかっただけなんだ 「父さんが鬱病だろうとなんだろうと関係ないよ 僕はただ父さんに帰ってきてほしいだけなんだ それが遅くても良い どれだけ遅くても良い 父さん 絶対に家に帰るって約束してくれないかな? 僕と母さんはいつでも 父さんが帰ってくるのを待ってるよ」 僕は父さんの手に握手して言った それを聞いた父さんは涙を流した 「あぁ、必ず帰るよ」 僕はそれを聞いて やっと達成感が沸いた それから僕は父さんの兄に 車に乗せてもらい 滋賀県に戻り家に帰った 家に帰ると母さんが急に僕を抱きしめ 泣いていた 僕は そんな母さんにありがとうと 言った 父さんは僕が自転車で会いにいったと聞いてたから 鬱病が治っていった そして二年後 僕は再び自転車で父さんに会いに行こうとした時 一台の車が家の前に止まった そして懐かしい声が聞こえた 「ただいま……和也」
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