暑い日の中で

3/13
前へ
/13ページ
次へ
八日市駅に着くと 田舎から一気に都会に変わったように 人がいっぱい居た 色々な建物があるせいか風が遮られて 余計に暑く感じた 僕は流石に喉が乾いてきたのでコンビニに入り2リットルのスポーツドリンクを買った スポーツドリンクをがぶ飲みした僕は念のために持ってきたタオルで汗を拭き取り八日市駅に向かった 駅に着いて再び僕は地図を確認した 滋賀県から西に行けば 千葉県なのだ しかし 目安になる地図が分かりにくいため僕は線路に沿って行くことにしたのだ 今の地点は八日市駅 そこから近江八幡駅まで僕は自転車を漕いでいった 近江八幡駅まで緩やかな坂が続き 一時間位したら近江八幡駅に着いた そこからJRの線路に沿って米原まで行かなければならない かなり遠い道のりだけど それでも父に会いたかった 時刻は午後4時 もう日が落ちて来ていた 白光を見せていた太陽は真っ赤な夕日になっていた 僕は 自転車を走らせた 近江八幡から米原まで移動するために自転車を走らせた 緩やかな坂道が続いていたため 普通に漕いでいても体力が必要だった タオルを首に巻き 流れ落ちる汗を拭き取りながら自転車を漕いでいると 横には茶畑があった 少しずつ段差があり 綺麗な緑色をしていた その茶畑のなかに人が居るのは 茶葉を摘み取っているからだろう どちらにせよ 目の前の赤い夕日と相対的な緑色の葉っぱ達が見事なグラデーションを見せていた その風景は僕の焦る気持ちを徐々に落ち着かせてくれた その風景にしばらく見いっていると ようやく米原に着いた 米原はJRに繋がっているだけあって 多くの人だかりがあり 電車に乗るのがみんな必死だった 僕は あれより こっちの方がマシだなと思って また地図を確認した このまま米原から新幹線で行く道に沿って行けば 名古屋に着く ちょうどその時に 名古屋行きのこだま新幹線が駅に到着し 発車しようとしていた 僕はこだま新幹線が発車するのを待ち 発車した瞬間に自転車を走らせた そのまま通りすぎたこだまを追いかけるように僕は自転車を走らせた
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加