暑い日の中で

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しばらくまた光景に見とれていると 再び軽トラックが橋を渡っていった おそらく自転車を持って帰っていったのだろう 「早く帰らないと心配されるな」 僕は少し小走りをしながら家に向かった 意外とそんなに離れてはいなかったので すぐに着いた 「お帰り兄ちゃん 自転車は持って帰ってきたからよ 少しでも走りやすいように俺が整備しとくからよ 兄ちゃんは、もう寝たらどうだ? 二階の廊下の突き当たりにある小部屋に布団が敷いてあるから そこでゆっくり寝なよ」 トラックに積んである僕の自転車を降ろしながら 徹雄さんは言う 「ありがとうございます」 僕は頭を少し下げながら お礼を言った 早速、僕は玄関を開け ただいま と声を出した すると花予さんが居間から出てきた 「お帰りなさい 少しはなにか落ち着いたかしら?」 多分、お皿を洗っていたのだろうか エプロンで手を拭いていた 「はい、かなり心が癒されました 僕は、疲れたので もう寝ても良いですか?」 僕は、今日の自転車での疲労が一気に襲いかかってきた 「えぇ、大丈夫よ 寝る場所は二階の突き当たりの小部屋にあるわ」 花予さんは二階を指差しながら言った 「ありがとうございます」 僕は少し頭を下げ 二階へ向かう階段を昇っていった さすがに和風の古い家なのか 階段はギシギシと不気味な音を鳴らしていた そして僕は突き当たりの部屋まで 足を運ばせた ゆっくりとした時間に感じた その時間でやっと小部屋に着き 中に入り 布団に倒れ込んだ 疲れた身体は身を任すように布団に吸い込まれ ゆっくりと ボーッとしながら僕は真正面だけを ただジーッと見つめていた 今日の行動を振り返りながら ただ ひたすらに自転車をこいでいた 今日の出来事は 多大な疲労を残した 疲れた 休む 今日は頑張った 明日も頑張ろう ただ 1日中 自転車をこいでいただけだ ゆっくり 眠ったら 明日 頑張ろう 僕はゆっくり目を閉じた 父さんに会うために頑張っている そんなことを思っていると いつの間にか 眠ってしまった
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