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あー、そよそよと心地良い風だ。
纏わり付く風が、普通じゃないと分かるがそれでも落ち着く。
下はどこかの床なのか、ツルツルでひんやりとした石の感触がする。
このまま、もう一眠り…うとうとしたら、けたたましい騒音と振動が伝わる。
「居たぞ!予言は本当だったんだ!」
「我が王国が手に入れたも同然、ゼイン様の…神の力が在れば世界統一も容易い」
なんの話だ、俺は眠いんだよ。
俺の名前に勝手に様つけて呼ばないでくれ、鳥肌立つから。
…俺の名前?
「起きて下さいゼイン様!」
「あ?ゼインって俺の名前…じゃん」
目を開けて飛び起きたら、銀の鎧を着た変な人達に遠巻きに囲まれてて、どっかの世界遺産みたいな屋根の無い礼拝堂らしき場所が目に映る。
ふざけないで下さい神様、俺の事は放置してって言ったじゃないですか。
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