285人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
《質問は以上ですか?》
「…あぁ」
《先ほどのことから、マスターにはダンジョンマスターとしての制約はありません
制約についての説明をした方が良いですか?》
「いや、構わん」
もとより無いのだから聞かなくても良いだろう
《私からの説明は全て終了しました
最後に質問はありますか?》
「…一つだけ
俺と同じく人間からダンジョンマスターになったものはいるか?」
《過去のデータも確認しましたが、そのような情報は確認されませんでした
マスターのみのようです》
「そうか…ありがとう…俺からは以上だ」
《何か質問がありましたら私をお呼びください、それでは》
…ゼズ…この名前には聞き覚えがあった
500年以上前のことだ…名前は覚えてないが、今は大国となった国の初代国王の側近に同じ名前の男がいた
単なる偶然なのか…いや、おそらくは何かあるだろう…
俺がダンジョンマスターになったのだって必然なのだろうな…
何故か…そんな気がしてならないのだ
しかし、こんな記憶は覚えているのだな…
おそらく自分の身元がわかる重要な記憶のみを消したのだろう
まぁ良いか…実際記憶なんてものはどうでも良かったりする
ほとんど覚えていないが…嫌な記憶しかないからな…
むしろこの状況を楽しんでいる自分がいる
さぁこれから新しく始めよう
俺の物語を
最初のコメントを投稿しよう!