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翌日は起きると既に居なかった。
学食にも居なかったので、大分早く出ていったのかもしれない。
こんな生活なら、そこまで邪険にする事はないかもしれない。
「俺は、この学校の生徒会長を務める滝谷絢斗(たきやけんと)です。既に推薦でこの学校に通う事が決まっている皆さんに、学校を案内したいと思います」
10時からは、新入生の案内が入っていた。
副会長の姿が無かったので、一人で6人の案内をしなければいけなかった。
「まずは、此処は男子のみ学生寮。女子寮は、校舎を挟んで反対側です。1階に、洗濯機や共同風呂、学食があります。二階は1、2、年と3年の個室、三階は主に3年……」
初々しい新入生たちは熱心に頷きながら素直に着いて回ってくれた。
あんな可愛いげがない大男を見たせいか、可愛くて仕方が無かった。
「次は校舎を案内しますね」
そう言って、寮を出てすぐ。
体育館と、部室の案内をした。
体育館では、バスケ部が走り込みをしていた。
それに混ざって引退済みの葉山も参加している。
「バスケ部は、夏の大会で県三位。進学校のウチにしては、大健闘でした」
化け物がいましたからね。
「あ、あの、生徒会長さん!」
新入生の一人が手を挙げた。
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