魔王、西の国へ

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ややドン引きな態度で レオン「何かあったのですか?ヴェル…」 ヴェルフェルト「もうっ。女形の時はフェル(ハート)と、お呼びくださいませ。魔王様♪♪~」 少し口をとがらせながら言いなはち、腕を私の首に絡めてくる。 可愛い仕草だが、何をするんだ…私にも選ぶ権利はあるはずなのだが!?と内心ボヤく。勿論、顔にはおくびにも出さずにです。あと、名前の後に(ハート)は絶対に付けんから。 側近の容姿はどちらかというと美女の部類だろう。絶世の美女と聞かれれば私にはどうか判断はつかないが、街中を歩くと十人中八人が振り返るであろうという外見だ。が、如何せん私はこの手の者は見飽きている。こんなことを言うと世の中の男女に非難されそうだな。 取り敢えず、私は苦情を言うことにした。 レオン「フェル…判ったから、離れてくれませんか。それに誤解を招くような真似も止めて下さい。何度も言っているでしょう?」 フェル「魔王様にイイ人ができたら止めます」 ニコニコしながら言う側近。やめる気が無いのが見てとれた。
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