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ジェイ「とりあえず、こいつらどうする?
」
レオン「ハァ~。(めんどくさいですね)」
レオン「そうですね。一人をたたき起こして内情を吐かせてからつき出しますか。どうせギルドから依頼が上がっているでしょうし」
ジェイ「引き受けていない依頼には報酬は出ないよ?」
レオン「お金が目的じゃないです。」
ジェイ「お人好しな魔王様だね~」
レオン「仕事のついでだからお人好しは関係ありません。」
ジェイ「レオン…君は優しすぎだよ、魔王なんてやっぱり似合わないよ。やめたら?」
レオン「やめません…。約束は守らないと」
ジェイ「君らしくない」
思いもよらない言葉を受け私は動揺してしまい語気が荒くなる。らしくないってなんだ!?
レオン「…私らしいとはなんです?私は私です!!今も昔も自分の心に従っているだけ!!」
ジェイ「わるい。…やめたら?なんて言い過ぎた。レオンにはレオンの考えがあるのにな」
言葉に後悔したのか俯くジェイの表情は読めなかった。
配下の者にもよく優しすぎると言われるが、性分なのだから仕方がない。そういうのは優しいというのではないと思う。
つい困っていたりする者がいたら手を貸したくなる。それは力あるものの特権だと思う。
力があり、伸ばせる手があるのだ。伸ばせば届く手があるんだと思うとやはり自分が出来ることをしたくなる。こればかりはやめられない。
今も昔も変わらず私が貫き通してきた事だ。 困っていればそれは人でも魔物でも変わりはないと思う。魔王となったから言えることかもしれない。
人は…。
人と違うことをすれば意味嫌われることがある。時と場合によるが、出る杭は打たれるようなものだ。
どうして上手くいかないのだろう。ただ平和を求めているだけなのに…。
らしくない事をしているつもりはない。が他人から見れば…昔を知るものから見ればらしくないことなのだろう。と、感慨深げにしていると森の中から弱い殺気を感じた。
千客万来というかなんなんだろうな。
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