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ぐっと鞘を握ってくる青年は楽しくて仕方ない様子。早く遊ぼうといわんばかりだ。
このまま闘いに持ち込むのは癪な気持ちが出てきた。相手が悦ぶ事をしては折檻の意味がない。が、どうやって鼻っ柱を折るか…。
完膚なきまでに沈めてもいいが…うーん。
少し手伝って貰おうとジェイを見るが私の気に当てられてかなり憔悴していた。今更ながらに私の黒オーラは人間やエルフにとって害でしかないようだ。私もここまで黒オーラを出したことがなかったので今までは気付かずにいた。
己の力量を把握していないのはヤバイ。まさか力を封じてもここまでとは…。
そんなことを考えながら相手をしていると隙が生まれてしまい鞘を弾かれ距離をとられてしまった。
ほんとにどうしたものか。
ニヤニヤと薄笑いを浮かべて対峙する青年。
早く片付けてアルを探しに行きたいのだが、青年が食い付いてくるのは目に見えている。まあ、ここで相手に逃げられる訳にもいかずある意味膠着状態。
仕方がない。
レオン「…私が勝てばアルは返してもらいます」
???「少しばかり強そうだからってそんな強気なこと言って大丈夫?恥じかくよ?」
レオン「その言葉そっくりそのまま君に返しますよ。君には私を倒せませんから。若造がいきがるなよ?」
再び鞘に収まったままの村雨を構えた。
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